お釈迦さまが説かれたのが仏教、その教えをインドから中国に伝えたのが達磨大師だるまだいし
縁起物のダルマがすぐに思い浮かびますが、達磨大師は洞窟の中で壁に向かって9年間も坐禅を続けていた人なのです。

 

その際に伝わった禅の教えを日本へ持ち帰り、曹洞宗を開かれたのが道元禅師どうげんぜんじです。
道元禅師は、「正法眼蔵しょうぼうげんぞう」という書物の他にも、禅の視点でみた世界を和歌で数多く読み残されております。

 

禅は、言葉で学ぶことよりも、体験に重きをおいております。
その禅体験を、逸話を元に端的な言葉で表現されたものが「禅語」です。

 

ここで幾つかの禅語や道元禅師の残された和歌などをご紹介させて頂きます。
禅の教えを通して人生に安らぎと豊かさを感じて頂けたら幸いです。

禅の教え記事一覧

知足

知足ちそく、つまりは足たるを知るということ(足りている、満たされていることを実感する)。まさに字のごとし、百獣の王ライオンであっても、メタボリックなライオンは見たことがありません。ところが「人間は自分の欲望のため」に命を奪います。今の自分が如何に幸福な環境にあるかを感じることが出来ない、ある意味で麻痺しているのかもしれません。こんな話を知っていますか?いただきます「いただきます!」お食事を頂く際に...

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水鳥

道元禅師が詠まれた詩をご紹介いたします。水鳥の行くも帰るも跡たえて され共路はわすれさりけり(応無所住而生其心)水鳥たちは、秋は南へ渡ってゆき、春は北へ帰ってゆく。行路には何の跡をも残すことはない。それでも、水鳥たちはその行路を忘れることなく再びこの地を訪れるのである。副題は「応無おうむ所住しょじゅう而生にしょう其心ごしん」「応まさに住する所無くして、而しかも其の心を生ずべし」と詠むことが出来ます...

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春は花

春になりふきのとうが顔を出すと、諏訪の地域にもいよいよ春がやってきたと感じます。日本には春夏秋冬というハッキリとした四季があることで、季節の移ろいを肌で感じることが出来ます。山々に囲まれたこの土地に身をおくことで、自然の恵みへの感謝と生かされている自分を改めて感じることが出来ます。道元禅師は次のような和歌を詠まれております。春は花夏ほとときす秋は月冬雪さえて冷すずしかりけり (本来面目)一見すると...

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無常と有常

道元禅師はつぎの詩を詠まれました。世中は何にたとへん水鳥のはしふる露にやとる月影(無常)私たちが生きる人生をこの世界に例えるのであれば、水鳥が口ばしを振るった際にできる水しぶきの露に映りこむ月影のようなものである。諸行無常、全てのものは皆この世界にとどめることなく移りゆく存在である、という言葉は耳にしたことがある方は多いと思います。それは世の常であり、私たちの姿形もまた、その通りであります。有常で...

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我逢人

我逢人、たった三文字で現される禅語です。我、人と逢う。たったこれだけではありますが、人と出逢うことの尊さと喜びを噛みしめながら読んで頂きたい言葉です。出逢いとはどのようなものなのでしょうか?一期一会(いちごいちえ)一生に一度きりの出会い。ことわざとして広く知られておりますが、根本にある教えは仏教であるというのは有名かもしれません。元は千利休せんのりきゅうの言葉であり、茶事ちゃじの心得として「路地へ...

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